2013年5月5日日曜日
【モータウンな話】モータウンと社会問題②
1967年7月23日
警察は「社会運動のための市民連
盟」の隠れみのでもあったブライ
ンド・ピッグ(違法な酒場)をガサ
入れし、オーナーだけでなく、居
合わせた全員を逮捕した。この手
荒なあつかいを見ていた怒った住
民はすぐさま集結し・・・
この小さな騒動に端を発した暴動
は街全体が破壊されました。
不思議なことに黒人の所有する店
の多くは被害をこうむっていたの
だが、暴動の発端となった目と鼻
の先にあるモータウン・スタジオ
は被害をまぬがれたそうです。
ゴーディは復興の役割をある程度
果たしたが、公民権運動や反戦運
動に対する姿勢は、気まぐれで消
極的と思われていました。
ゴーディはビジネスマンであり成
功もしている。それなのに一部の
客に反感を抱かせるようなメッセ
ージで駄目にする気はなかった。
しかし、H=D=Hとの印税につい
ての揉め事が起こり、稼ぎ頭のス
プリームスのために新たなチーム
で曲づくりをしなくてはならなく
なり、ゴーディにとっては賭けと
なる「ラヴ・チャイルド」を発表。
この曲はスラム街での生活を歌っ
ているもので、ポップ・チャート
で1位を獲得。
その後も慎重ではあったが、ノー
マン・ホィットフィールドが書い
た「黒い戦争」や「クラウド・ナイン
」も成功した。
そしてマーヴィン・ゲイの二十世
紀の重要なアルバム「ホワッツ・ゴ
ーイン・オン」は、暴力、人種差別
、環境汚染などを題材にしており
、これにはゴーディと真っ向から
衝突したが、マーヴィンは主張を
曲げずに発表。(詳細はまた別の
機会に)
のちのスティーヴィー・ワンダー
の作品にも社会的メッセージの
“強い”曲が多くなりました
□モータウンの裏切り
デトロイトの人々にとってモータ
ウンがロスへの移転計画発表はゴ
ーディの裏切りと捕らえ「デトロ
イトの黒人ディスクジョッキーが
うちのレコードをかけなくても痛
くも痒くもない」とゴーディが発
言したと噂まで広まりデトロイト
の黒人向けラジオ局は数ヵ月間モ
ータウンのレコードを“ボイコッ
ト”しました
しかし公民権運動に関わった人々
やデトロイトの人たちは忘れてい
なかった
ただひとり例外とされたアーティ
ストがスティーヴィー・ワンダー
だったのです
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