2013年5月13日月曜日

スティーヴィ・ワンダー物語 母ルラ編 ラスト




□デトロイトでの生活

ルラはサギノーでの修羅場のあともジャドキンズとのあいだに色々とあり すんなりといきませんでしたが

(省略^^;)

苦難を乗り越えながら魚市場で必死に働きお金を貯め

たった一人で幸運にも念願のマイホームを手に入れることができ

この時ルラは ふとパパ・ヘンリーとママ・ヴァージのいた

南部のことを思い出したそうです

みんなの歌声に満ちていた 懐かしいあの家を

愛に満ち溢れていた家族を・・・

ようやく幸せを掴めると実感したのですかね

そしてちょうどこの頃はスティーヴィーが楽器をはじめた時期でもあります

自分の部屋が出来て思う存分ドラムを叩いたことでしょう

ルラさんはデトロイトに来た当初は

スティーヴィーの目のことで 暗く塞ぎこむこともありましたが

幼いスティーヴィーの母を思いやる言葉で救われ常に前を見てこれたようです


□ルラさんは晩年ロサンゼルスで過ごしたのですが


■ある日、日曜学校のクラスで知り合ったご婦人を招き、パーティを開きました。


家の壁には、ゴールドレコードがならび、棚には、スティーヴィーと有名人の写真。メイドが厨房から焼きたてのパンを運ぶ。


話題は、教会のことや説教師のこと。


強烈な存在感を発している、スティーヴィー・ワンダーについては誰も触れなかった。


ルラ主催のパーティーだから、失礼になると…


そして、不自然な空気のなかパーティーもお開きになり、玄関で挨拶して帰っていく。


最後のご婦人は、あたりを見回して、「素敵なお家ね、すっかりごちそうになっちゃって」


ひとつだけ言ってもいいかしら……」


「なに?」



「こんなに恵まれるなんて、あなたはよっぽど“お祈り上手”なのね」


ルラは一瞬、相手をじっと見つめた。ゆっくりと、そつない微笑みを返し、「今日はどうもありがとう」と、そっとドアを閉めた。


ルラはソファに腰を下ろすと、古い怒りが蘇ってきた。


“お祈り上手”ですって?


私が“お祈り上手”?



シスター、あなたはなにもわかってない。


私のことを“お祈り上手”としか思わないのね。


息子の顔が輝いている部屋に座ったまま、追憶の熱い涙がこみあげてくるのを感じた。

(ブラインド・フェイスより参考)


□ルラさんは、生活が安定してからは、過去を水に流して、家族と和解しようと努めました。父親とはやりとりがありましたが、母親のメアリさんに連絡をとったが、それは報われなかったそうです。
(ブラインド・フェイスより参考)


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